東日本大震災 被災地支援チーム SAVE IWATE

2011年3月11日(金)14時46分頃、東日本大震災が発生しました。岩手県の三陸沿岸地域は甚大な被害を受けました。この災害に対し、民間レベルでできる支援活動に取り組みたいと考え、県内在住有志で「SAVE IWATE」を立ち上げました。

[復興ぞうきん]キーワードは「楽しい」!

復興ぞうきんの縫い手さんの感想で1番多いのは「楽しい!」という言葉です。
これはスタッフにとっても何よりの励みです。
手持ち無沙汰な時間を埋められること。自分の手仕事が少しずつでも収入につながること。自分の縫ったぞうきんが知らない誰かの役に立つこと。紡ぎサロンで仲間が増えること。
復興ぞうきんにはたくさんの「楽しい」があるようです。そして多くの縫い手さんの「楽しい」を支える大きな特長は、「デザインも糸の色も自由!」ということ。
シンプルな、定番雑巾といった感じで同じラインで統一している方がいます。全国から、いえ海外からも寄せられた色とりどりの糸の中から、今度はこんな色にしてみようかな?グラデーションがあるとどんな仕上がりになるのかな?とあれこれ試すのが「楽しい」。
中には刺繍を楽しまれる方も。そういう方はデザインを考えるのが「楽しい」。同じデザインは縫っていて飽きるので、1枚1枚、今度は何にしようと考えるそうです。ネタ切れになった時にトイレのマットの模様が目に入って、コレだ!と思ってデザインに活用した、なんて笑い話も。
でも、お裁縫が得意な人しか楽しめない活動では対象が狭まってしまいます。実際、「お裁縫は苦手だけれど、そんな自分でもできるだろうか…」と尋ねられることがありますが、私たちは「参加してみたい」という意欲がある方にはぜひ参加していただきたいと考えています。ラインが曲がってしまう、玉留めが大きくなってしまう、針目が大きくなってしまう、そういう方も少なくありません。それでも、スタッフや他のお裁縫の得意な仲間からのアドバイスを受け、少しずつ上達していく感覚を楽しまれています。買った方が少しでも喜んでくださるように、と考えながら。
ご高齢で、病気の後遺症もあってラインが曲がってしまいがちな方がいました。紡ぎサロンに毎回欠かさず娘さんと一緒に参加して楽しまれている方です。そこで娘さんは、思い切って曲線のデザインを考えて縫うことをお母様に提案したそうです。仕上がってきたぞうきんは、お裁縫が得意な方には決して縫えないとても味のあるものになっていました。
被災された縫い手さんのそんな「楽しい」を支えて下さっている皆様に、心からお礼を申し上げます。
そして、包装の中はどんなデザインのぞうきんなのか。どんな方がどんなふうに楽しんで縫われたのか。買い手さんもまた、そんな想像を楽しんでいただけたらとても嬉しいです。

(文責  岩崎)

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